ゼネラリストでありたい

資格は将来のチャンスを 

生かすために

 

OSS-DB Silver合格者
グーグル株式会社 

エンタープライズ部門 テクニカルサポートスペシャリスト 
岩田 戦太郎 氏

エンジニアからIT研修の講師を経て、今年4月からGoogleで働く岩田氏。ゼネラリスト指向で幅広く技術を学び、取得した認定は40以上もあるそうです。今では幅広い知識を生かしてGoogleでテクニカルサポートとして働いています。OSS-DB Silverベータ試験を受験し、第一号のSilver認定者となりました。

勤務先の概要や担当業務を教えてください

今年の4月からGoogle株式会社に勤務しています。ご存知の方も多いと思いますが、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて、使えるようにすることを使命としています。検索エンジンが有名ですが、Gmail、Chrome、Google Appsなどといった製品も手がけています。私の仕事は何か問題が起きたときにどう対処するか、技術的な支援を行うことです。いわゆるトラブルシューティングです。

オープンソースDBのスキルや知識をどのように業務に生かしていきますか?

現在の業務ではデータベースに携わっていないため、残念ながらオープンソースDBのスキルや知識を活かすことはできていません。しかし、一般論として自分の業務に関係するスキルだけを高めていると、それ以外の仕事のチャンスが来てもチャンスに乗ることができなくなってしまいます。これまでの経験上、準備ができていたからこそチャンスを活かすことができたということが多かったです。オープンソースDBに限らず、スキルや知識があれば将来生きてくることもあると思います。

私は、現在いるコミッターやPostgreSQLの創生期からいる開発者の人たちと、カンファレンスなどでいっしょに仕事をすることもありました。そういう人たちに会えることもオープンソースの世界の面白さだと感じます。

これまでどのようにデータベースを学んできましたか?

かつてソフトウェアエンジニアとしてプログラミングをしていました。最初の仕事は.netで、データベースはSQL Server 2000、言語はC#でした。当時はJDBC などのライブラリレベルの知識、SQLの知識、データベース設計の知識しかなく、データベースそのものについてはブラックボックスでした。

その後、教育の仕事でOracle認定講師になるために、データベースそのものの基礎となる知識や、データベース管理の知識を身につけました。またその知識が開発にも役に立ちました。私としては自分はデータベース技術者というよりは、データベース技術者の気持ちが理解できるソフトウェアエンジニアに近いと思っています。

またゼネラリスト指向で、幅広く知識を広めてきました。教育関係の仕事をしていたこともあり、さまざまな技術者認定試験にも挑戦しました。認定資格は40ほど保有しています。

オープンソースDBはどのように学びましたか?

主にWeb記事、雑誌、本など、ある程度まとまった文献から知識を得ています。オープンソースのコミュニティには参加していないので、現在進行形の情報まではキャッチしていません。少し時間をおいて、技術的に固まった記事を読んでいます。オープンソースDBに限らず、知識を自分のものとするには手を動かすことが大事です。私も文献を読んだ後には実機で手を動かして確認しています。

確実なスキルアップ方法としては一気に知識を得ようとするのではなく、少しずつでもいいので継続的に積み重ねていくことをおすすめします。いきなり難易度の高い問題に挑戦するのではなく、簡単なものから段階的にクリアしていくほうが自分のためになります。最初は時間がかかってじれったく感じるかもしれませんが、基礎がなくては応用は身につきませんから基礎を確実に固めるのが大事です。また基礎を学ぶときは「覚える」ことよりも「考える」ことを重視するといいと思います。

オープンソースDBと商用DBの違いについてどう思われますか?

例えばOracle Databaseと比較してPostgreSQLを見ると、シンプルゆえの手軽さが挙げられます。MySQLだと多様な組み合わせを可能とするところが特徴的です。近年オープンソースDBは機能や性能が充実してきて、用途によっては企業向けシステムにオープンソースDBを適用できるようになってきています。データベースの概念や全般的な仕組みを勉強するにはオープンソースDBはいい題材となるのではないでしょうか。

商用DBに比べて自由度が高いのもオープンソースDBの特徴です。特定のベンダーに依存しないのもいいところです。このベンダーに依存しない(ベンダーロックインされない)という点は、開発したシステムの継続性という意味でも重要になってきます。

岩田様から見たオープンソースDBの将来を教えていただけますか?

正直言ってわかりません。しかし、何が起こるのかわからないことを前提として、オープンソースDBも商用DBも対応できるような力を養っておくことが重要であると思います。ITはドッグイヤーですから、一つの製品でしか生きられないというのはリスクが高いし、会社のためにもならない可能性があると思います。

OSS-DB技術者認定試験を受験したきっかけは?

LPI-JapanのメールマガジンからOSS-DB技術者認定試験のベータ試験が無料で受験できることを知りました。

これまでも、オラクルマスターを含むさまざまなIT試験に挑戦してきたせいか、新しい試験に興味を持ちました。いわば好奇心ですね。

また受験日がGoogleに入社する前で、スケジュール的に都合がよかったのも受験の後押しとなりました。

認定を取得するための受験勉強を通じて知識を整理することは自分のためになると考えているので、ベータ試験に応募することにしました。

OSS-DB技術者認定試験に合格して得たメリットは?

技術者認定試験に合格するメリットは業務だけではないと考えています。

今回受験勉強を通じて自分の知識を整理することができ、オープンソースDBに関する基礎的なことを一通り確認できたことがメリットだったと考えています。

これまでの経験からしても、知識はすぐに役立つことがなくても、将来チャンスが巡ってきたときに役立つということがあると感じています。

実際、現在の業務は幅広い知識を必要とするものなので、気付かないうちにどこかで役に立つということもあると思います。

今後の抱負をお聞かせください

技術力とビジネス力を高めて、よりよい仕事ができるように頑張っていきたいと思います。機会があればOSS-DB Goldを含め、いろいろな資格にも挑戦していく予定です。最低でも年に1つくらいは何かの資格に挑戦したいと思います。

今後「OSS-DB技術者認定資格」の取得を目指すエンジニアへのエールをお願いします

私の場合、技術力を高めるという目標を達成するために、資格の取得をマイルストーンとして設定してきました。漫然と勉強しているだけだと、自分が本当に理解できているかどうか客観的に判断することが難しく、また学習計画にメリハリをつけることも難しいと思います。また、資格を習得できれば履歴書に書くこともできるので、就職にも有利だと思います。ただ資格の取得そのものを目的とするのではなく、自分の実力を伸ばすために資格をうまく活用していただきたいと思います。資格だけを持っていても仕事ができなければ結局評価されませんから。就職の面接官もそういう視線で見てくると思います。頑張ってください。

岩田さんは、OSS-DB Silverの第一号認定者の方でいらっしゃいます。

LPI-Japan理事長 成井 弦より、岩田さんに「認定証」と「記念の盾」の授与式を行い、岩田さんの功績をたたえましたので報告いたします。

この度は第一号の認定、誠におめでとうございました!

岩田さんが、OSS-DB技術者認定資格の取得を通して、より一層競争力のあるエンジニアとして活躍されますことを期待しています。

他の OSS-DB Silver 合格者の声

企業の基幹システムや業務システムでの
OSS-DBの採用がますます拡大している中、
昇格・昇給・就職・転職に必ず役立つ認定資格になります

OSS-DBの受験対策について

受験の学習をサポートする情報や対策に役立つ情報をご紹介

サンプル問題/例題解説

例題 のアーカイブを試験ごとにまとめています。OSS-DB技術者認定試験の学習にお役立てください

学習教材・教育機関のご紹介

OSS-DB認定教材や教育機関について詳しくご説明いたします。

無料技術解説セミナー

受験準備をされていらっしゃる方々を対象に、無料技術解説セミナーの日程をお知らせしています。

OSS-DB道場

受験準備をされていらっしゃる方々を対象に、無料技術解説セミナーの日程をお知らせしています。

応募者全員プレゼント!
オープンソース データベース標準教科書 -PostgreSQL-