OSS-DB Gold 最高得点
文系出身の中堅エンジニア
チームプレイがやりがい
OSS-DB Gold 最高得点
文系出身の中堅エンジニア
チームプレイがやりがい
白井さんは官公庁の情報システムに携わるシステムエンジニアです。OSS-DB Gold試験に、歴代最高得点(2014年10月時点)で合格。文系出身からPostgreSQLのプロフェッショナルになるまでの道のりなどをおうかがいしました。
白井さんは現在入社8年目の中堅エンジニア。2013年6月にOSS-DB Goldの認定を取得し、データベースのプロフェッショナルとして周囲から頼られる存在です。しかし実は文系出身。入社当時はWordにも手こずるほどIT知識はゼロからのスタートだったそうです。
業務は入社当初から官公庁向けシステムに携わっています。プロジェクト管理チームやアプリケーション開発を経て、4年目からはデータベースの設計や構築も担当するようになりました。当時「自分の強みとなるポータブルスキル(汎用性の高いスキル・専門分野)を持ちたい」と考え上司と相談するなどして、データベースに注力するようになりました。
業務で扱うデータベースはもっぱらPostgreSQL。官公庁の業務アプリケーションとして採用されて久しく、白井さんが担当するシステムではすでに2度ほどの刷新を経て安定運用をしています。
仕事のやりがいはチームプレー。白井さんは普段から多くの関係者と関わりながら仕事をしています。チームメンバーが一丸となり互いに支え合いながらゴールを目指す一体感に喜びを感じ、よい品質でシステムを構築した後にメンバーで達成感を共有するときが最もやりがいを感じるのだそうです。
白井さんの現在の立場はアプリケーション開発側に近いものの、アプリケーション開発側の要望をインフラ側に伝えて調整するという重要な役割も担っています。またデータベースの設計や構築も行うため、アーキテクトとしての側面もあります。普段から白井さんの周辺ではアプリケーション開発側とデータベース管理者やインフラ担当は互いに協力し、良好な信頼関係を築いているのだそうです。「歴史が古い担当のせいか、(人間関係も)成熟した領域に達しているのかもしれませんね」と白井さん。
また、ポータブルスキルとしてPostgreSQLの知識とスキルを磨き、OSS-DB Gold認定も取得してからは、PostgreSQLのアーキテクチャを深く理解して仕事に活かせるようになったこともやりがいのひとつ。周りからも相談されるようになったとのこと。
データベースを本格的に習得するようになったのは入社4年目のデータベースも担当するようになった時からです。その時点でPostgreSQL研修を受講し、間もなくOSS-DB技術者認定試験の前身にあたるPostgreSQL CE Silverも取得しました。試験は2011年からOSS-DB技術者認定試験へと変わり、白井さんは2013年6月にOSS-DB Goldに挑戦。初回は「業務で普段からPostgreSQLを扱っていることだし、大丈夫ではないかな」と受験したところ、残念なことに不合格。OSS-DB Gold試験の難しさを実感しました。
2度目は2週間ほど集中的に受験対策をしたそうです。過去に受講したPostgreSQLの運用管理トレーニングで使用したテキストを使い、業務では扱わない運用管理系の機能や9.0の新機能を徹底的に見直しました。加えて職場にはPostgreSQLの環境があるため、随時実機で確認。その点では恵まれた環境といえるかもしれません。
「Gold試験は設問数が少ないから1問でも間違えるとダメージが大きいです」と白井さん。2度目は慎重に回答を選択したそうです。試験終了間際には「今度は合格できるかな?」と若干自信がなかったものの、結果は90点。白井さんが受験したのは2013年6月だったものの、2014年10月時点でも白井さんの最高得点記録はいまだに破られていません。
OSS-DB Goldに合格するまでのPostgreSQLスキルを習得したことで、どのような変化があったのでしょうか。白井さんはまず「PostgreSQLの知識が定着したこと」を挙げ、加えて「周囲から頼られるようになりました」と回答。職場ではPostgreSQLで分からないことがあると「白井さんに聞こう」とPostgreSQLの専門家として信頼されるようになったそうです。
質問や相談に乗ることでさらに知識を広げるきっかけにもなります。すぐに答えられるものもあれば、難解で調査に時間を要するもの、検証が必要なものもあるからです。より難易度の高い質問や相談を受けることで、さらなるPostgreSQLの習得を続けています。
白井さんは「Silverと異なり、Goldは知識だけでは合格できません。持っている知識から考える能力も必要です。記憶したことを自分の中でそしゃくし、誰かに説明できるほど理解することが必要だと思います」と話しています。
今後について白井さんは「データベースに限らずOSやネットワークなど知識を広め、磨きをかけていきたいです」と話し、将来的にはLPIC試験にも挑戦する意向があるそうです。ただし白井さんが目を向けているのは、技術よりは顧客です。
「エンジニアとして技術力はベースとして持ち、お客様の要件を的確に理解し、それをシステムでどう実現するかが大事です」と話し、技術だけではなく顧客を重視したエンジニアとなることを目指しています。
白井さんが所属するNTTデータはPostgreSQLに限らずオープンソースのソフトウェアを使う案件の実績が多く、オープンソースの知見を持つエキスパートを多く抱えています。PostgreSQLコミュニティでコミッターとして認められた人物もいるほどです。
OSS-DBを取得すると会社から受験料が支援されます。会社としては、OSS-DBを取得することでデータベースの基本的な知識習得が可能であること、社内資格認定を行う上で基礎知識保有の有無を確認することにも活用しているとのことです。
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