今回は、Silverの「S1 一般知識 - S1.1 OSS-DBの一般的特徴(ライセンス)」からの出題です。
PostgreSQLを商用システムに組み込んで販売することは認められない。PostgreSQLをシステムに同梱せず、別途インストールする、といった対応をする必要がある。
PostgreSQLの著作権を有するPostgreSQLグローバル開発チームと書面によるライセンス契約を結べば、その契約に従って販売することができる。
システムの売上高に応じた一定の金額をPostgreSQLグローバル開発チームに納入することを条件に、販売することができる。
著作権表示を適切に行えば、販売することができる。
※この例題は実際のOSS-DB技術者認定試験とは異なります。
例題公開日:2022年11月9日
OSSは無料で利用できますが、ライセンスは様々であり、商用利用に制限があったり、あるいはソースコードの公開を要求されるなど、企業での利用に向かないものもあるので注意が必要です。
PostgeSQL のライセンスは BSD ライセンスに似た独自の PostgreSQL ライセンスで、詳細は以下のページに記載されています。
https://www.postgresql.org/about/licence/
ポイントは次の部分です:
Permission to use, copy, modify, and distribute this software and its documentation for any purpose, without fee, and without a written agreement is hereby granted, provided that the above copyright notice and this paragraph and the following two paragraphs appear in all copies.
訳すと『上記の著作権表記、この段落、下記の2つの段落がすべての複製物に表示されることを条件に、このソフトウェアおよびそのマニュアルを、目的を問わず、無料で、書面による同意なく、利用し、複製し、改変し、配布することを許可します』という感じです。
つまり、著作権の表示を適切に行えば、商用目的に利用して販売することができ、それに関して利用料金を開発者に支払う必要はありません。この著作権の表示がBSDライセンスあるいはMITライセンスに基づくライセンスに共通するところです。
従って正解はDです。
今回の解説について、理解できないポイントがあればどんどん質問をお寄せ下さい。
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