今回は、Silverの「S2 運用管理 - S2.3 設定ファイルエ(ラー報告とログ取得)」からの出題です。
log_destination には、ログ出力先となるファイル名を指定する。
logging_collector を on にすることで、標準エラー出力に送られたログメッセージをログファイルにリダイレクトできる。
log_connections を on にすることで、クライアントからサーバへの接続試行がログに出力される。
log_statement を on にすることで、SQL 文をログに記録できる。
log_line_prefix を on にすることで、ログ情報の出力時刻、ユーザ名、プロセスIDなど様々な付加情報がログファイルに出力される。
※この例題は実際のOSS-DB技術者認定試験とは異なります。
例題公開日:2012年8月15日
PostgreSQLのログ出力機能自体は充実していますが、デフォルト設定のままだと問題の検出や調査に必要な情報がログ出力されません。ログ出力機能について正しく理解し、運用に入る前に必ず適切な設定をして下さい。個々のパラメータについては、オンラインマニュアルに解説があります。
http://www.postgresql.jp/document/current/html/runtime-config-logging.html
log_destination はログの出力先を指定するパラメータですが、ファイル名を指定するのではなく、stderr、csvlog、syslog といった出力方法を指定します。
stderr(標準エラー出力)あるいは csvlog に送られたログメッセージは、logging_collector を on に設定することで、ファイルにリダイレクトできます。このとき、リダイレクト先となるログファイルのディレクトリとファイル名は、log_directory および log_filename で設定します。
log_connections はクライアントのサーバへの接続試行をログに出力するパラメータです。デフォルトは off なので出力されませんが、on に設定すれば記録が残ります。
log_statement は、どの SQL 文をログに記録するかを制御するパラメータで、有効な値は none、ddl、mod、all です。デフォルトは none なので、何も記録されません。
log_line_prefix は、各ログ行の先頭に出力する書式文字列を printf 形式で指定します。例えば %u はユーザ名、%p はプロセスID、%t は時刻を出力します。デフォルトは空文字で何も出力されませんので、特に logging_collector を使って標準エラー出力をリダイレクトしている場合は、適切に設定する必要があります。
従って、正解は B と C です。
この他のサーバの設定については、マニュアルの19章に解説があります。
http://www.postgresql.jp/document/10/html/runtime-config.html
記述方法、接続と認証、クライアント接続デフォルト、エラー報告とログ取得がOSS-DB Exam Silverの出題範囲となっているので、受験前には復習しておきましょう。
今回の解説について、理解できないポイントがあればどんどん質問をお寄せ下さい。
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