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受験対策

Silverの例題解説「運用管理 - 基本的な運用管理作業」

今回は、Silverの「運用管理 - 基本的な運用管理作業」からの出題です。

例題

1.12

バキューム(VACUUM)機能に関する説明について、正しいものを2つ選びなさい。

  1. バキュームを実行するには、コマンドラインから vacuumdb コマンドを実行する

  2. 自動バキュームを実行するには、コマンドラインから autovacuumdb コマンドを実行する

  3. バキュームにより削除領域が回収されると、通常はデータベースファイルのサイズが小さくなる

  4. psql でデータベースに接続して VACUUM 文を実行する際、テーブル単位あるいはデータベース単位でバキュームを実行することができる

  5. 自動バキュームでは、指定した時間おきに、すべてのテーブルに対してバキュームを実行する

※この例題は実際のOSS-DB技術者認定試験とは異なります。
例題公開日:2012年2月15日

解答と解説

PostgreSQLのデータファイルは追記型の構造になっています。データ更新時には、元のデータに削除マークを付け、更新後の新しいデータはファイルの末尾に追記されます。削除マークのついた領域は、そのままでは再利用されないため、放置するとファイルサイズが大きくなり、ディスク容量不足やパフォーマンス劣化が発生します。
バキューム(VACUUM)はデータの削除や更新によって不要になったデータ領域を回収する仕組みで、これを定期的に実行することで、ファイルサイズの増大を防ぐ必要があります。
自動バキュームは、PostgreSQL 8.3から正式に導入された機能で、バキュームを自動的に実行するため、データベース管理者が手動でバキュームを実行する必要性は低くなっています。
手動でバキュームを実行するには、コマンドラインから vacuumdb コマンドを実行するか、あるいは psql でデータベースに接続して、VACUUM 文を実行します。いずれも、テーブル単位、あるいはデータベース単位でバキュームを実行することができます。vacuumdb コマンドの場合は、-a または --all オプションを指定することで、データベースクラスタ全体に対してバキュームを実行することもできます。
自動バキュームは、postgresql.conf で設定する autovacuum パラメータを on に設定することで実行されます。このパラメータはデフォルトで on になっています。自動バキュームでは、それぞれのテーブルについて更新量が閾値を超えたときにテーブル単位で VACUUM が実行されます。
通常のバキュームは、削除済みになっているデータ領域を更新することで、次にINSERT が実行されたときにその領域にデータが挿入されるようにするものなので、データファイルのサイズは変更されません。
vacuumdb を -f または --full オプションで実行する、あるいは VACUUM FULL を実行すると、データファイル内のデータを詰める作業を行うので、ファイルサイズが小さくなります。

従って、正解はAとDです。

なお、VACUUM FULL には副作用もあるので、特殊な場合を除き、勧められません。例えば、次のページを参照してください。
http://wiki.postgresql.org/wiki/VACUUM_FULL/ja

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