今回は、Silverの「運用管理 - バックアップ方法(ポイントインタイムリカバリ(PITR)の概念と手順)」からの出題です。
WALファイルがアーカイブされるようにpostgresql.confを設定する。
pg_dumpコマンドを使用して、ベースバックアップを取得する。
サーバの復旧のため、ベースバックアップをリストアする。
アーカイブしたWALファイルを適用できるようにrecovery.confを設定して、サーバを再起動する。
サーバが復旧したらrecovery.confのファイル名をrecovery.doneなどに変更する。
※この例題は実際のOSS-DB技術者認定試験とは異なります。
例題公開日:2016年4月19日
ポイントインタイムリカバリ(PITR)では、ある時点でのバックアップを取得した後、データベースの変更履歴であるWALファイルを継続的にアーカイブします。復旧時には当初のバックアップ(ベースバックアップと呼びます)に対してWALファイルの内容を再生することで、障害発生の直前の状態にまでデータベースを戻すことができます。
WALアーカイブを有効にするには、postgresql.confファイルで、wal_level, archive_mode, archive_commandの各パラメータを設定します。
ベースバックアップの取得はpg_basebackupコマンドを使います。より低レベルのAPIを利用して取得することもできますが、ベースバックアップはデータベースの物理的なコピーである必要があるため、pg_dumpのような論理バックアップを取得するコマンドは使用できません。
万が一、障害が発生して、PITRで復旧するときは、まずベースバックアップをリストアします。
アーカイブしたWALファイルを適用するためには、recovery.confでrestore_commandなどのパラメータを設定する必要があります。
復旧が完了したら、サーバの再起動時に誤って復旧モードに入ることがないようにするため、postmasterによってrecovery.confのファイル名が、recovery.doneに変更されます。
詳しい手順はマニュアルを参照してください。
http://www.postgresql.jp/document/9.5/html/continuous-archiving.html
誤っているものを選ぶ問題なので、正解はBです。
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