今回は、Goldの「性能監視 - アクセス統計情報」からの出題です。
A. ANALYZE コマンドを実行したときにデータが収集される。
B. stats collector プロセスによって定期的にデータが収集される。
C. テーブルの行数、最大値・最小値、データの分布など、テーブル内のデータの状態が収集される。
D. プランナが SQL の最適な実行計画を作成するために利用される。
E. システム全体のスループットの調査、パフォーマンス問題の発見などに使われる。
※この例題は実際のOSS-DB技術者認定試験とは異なります。
データベースには様々な統計情報を取得する仕組みがあります。
統計情報はパフォーマンスの維持、向上やパフォーマンス問題の発見に使われますが、統計情報の種類によって、その収集の方法も利用法も異なります。
アクセス統計情報(稼働統計情報)は、stats collector(統計情報コレクタ)プロセスによって、デフォルトでは500ミリ秒ごとに収集され、統計情報ビューなどによって参照できます。
例えば pg_stat_database にはトランザクションがコミットされた回数、ロールバックされた回数、検索・挿入・更新・削除された行数、などの情報があり、システム全体の稼働状況の調査や問題点の発見に使うことができます。
アクセス統計情報については、例えば次のサイトに詳しい解説があるので参考にしてください。
http://lets.postgresql.jp/documents/technical/statistics/1
プランナが SQL の最適な実行計画を作成するときに使われる情報も統計情報と呼ばれますが、これはアクセス統計情報とは異なるものです。具体的にはテーブルの行数、最大値・最小値、データの分布、などといった静的な情報が、ANALYZE コマンドを実行した時などに収集され、pg_class, pg_statistic などのシステムカタログに格納されます。
従って、正解は B と E です。
今回の解説について、理解できないポイントがあればどんどん質問をお寄せ下さい。
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