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受験対策

Silverの例題解説「開発/SQL - トランザクションの概念(ロック)」

今回は、Silverの「開発/SQL - トランザクションの概念(ロック)」からの出題です。

例題

3.57

行やテーブルのロックに関して、適切な記述を1つ選びなさい。

  1. トランザクションブロック内でUPDATE文を実行すると、更新対象の行は自動的にロックされる。

  2. トランザクションブロック内で、テーブル内のすべての行を更新するUPDATE文を実行すると、自動的にテーブルロックがかかる。

  3. テーブルロックは行ロックより優先するので、別のユーザがテーブル内のデータに行ロックをしていても、LOCK TABLEでテーブル全体をロックすることができる。

  4. ACCESS EXCLUSIVEモード(LOCK TABLEのデフォルト)でテーブルロックが掛かっている場合、そのテーブルをUPDATE文で更新できるのは、データベースの管理者ユーザに限られる。

  5. 2人のユーザが同じテーブルの同じ行を同時に更新しようとすると、デッドロックが発生する。

※この例題は実際のOSS-DB技術者認定試験とは異なります。
例題公開日:2015年10月29日

解答と解説

データベースには、データの同時更新による不整合を防ぐため、データのロック機能があります。
ロックは、UPDATE文などデータ更新のSQLによる暗黙的ロックと、LOCK TABLEなどによる明示的なロックがあります。
UPDATE文を実行すると、更新対象の行には自動的に行ロックが掛かります。テーブル内のすべての行が対象のUPDATE文でも、すべての行がロックされるだけで、テーブルロックにエスカレーションすることはありません(自動的にテーブルロックされるとすると、これとは競合しないはずのINSERTがブロックされることになりますね)。
ロックには様々なモードがあり、競合するロックモードを同時に実行することはできません。この場合、ロックは先着順なので、ロックの種類に関わらず、後からロックしようとした方がロック解放待ちの状態になります。ロックの内容やユーザの種類によって、ロックが優先されることはありません。
2人のユーザが同時に同じ行を更新しようとすると、一方は行のロックと更新に成功し、他方はロック解放待ちの状態になります。これは、先着ユーザがトランザクションをCOMMITあるいはROLLBACKしてロックを解放すれば、他方のユーザのロック待ちが解除されるので、デッドロックの状態ではありません。デッドロックについては例えば、オススメ!OSS-DB情報「第12回 デッドロックについて」を参照してください。

従って、正解はAです。

今回の解説について、理解できないポイントがあればどんどん質問をお寄せ下さい。
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