今回は、Silverの「開発/SQL - トランザクションの概念(トランザクション分離レベル)」からの出題です。
トランザクション分離レベルとしてSERIALIZABLE, REPEATABLE READ, READ COMMITTED, READ UNCOMMITTED の4種類のいずれかを指定できる。
※この例題は実際のOSS-DB技術者認定試験とは異なります。
例題公開日:2021年1月27日
トランザクションの分離レベルはSQL標準で定められており、SERIALIZABLE, REPEATABLE READ, READ COMMITTED, READ UNCOMMITTED の4種類があります。PostgreSQLではそのすべてをサポートしています。
各レベルについて発生してはいけない異常が定義されており、例えばREAD COMMITTEDではCOMMITされていないデータを読み取ってはいけない、REPEATABLE READでは同じデータは何回読んでも同じ値になる、などの決まりがありますが、異常が発生することは要求されていません。例えばREAD UNCOMMITTEDではCOMMITされていないデータを読み取る、つまりダーティーリードの発生を許容していますが、それを強要されるわけではなく、PostgreSQLの実装では、READ UNCOMMITTEDを指定してもダーティーリードは発生せず、READ COMMITTEDと全く同じ動作になります。REPEATABLE READでは並行する他のトランザクションが追加・削除したデータが見えてしまうファントムリードを許容していますが、PostgreSQLのREPEATABLE READではファントムリードも防止されます。
デフォルトのトランザクションレベルはdefault_transaction_isolationという設定パラメータで設定できますが、デフォルトはREAD COMMITTEDになっています。デフォルトと異なる分離レベルを使用したいときは、トランザクションの冒頭でSET TRANSACTION文を発行し、SET TRANSACTION ISOLATION LEVEL REPEATABLE READ のように指定します。あるいは、トランザクションを開始するBEGIN(START TRANSACTION)文で分離レベルを指定することもできます。
誤っているものを選ぶ問題なので、正解はCです。
今回の解説について、理解できないポイントがあればどんどん質問をお寄せ下さい。
採用になった方にはLPI-Japanオリジナルの記念品を贈呈します。
※試験問題に関わるお問い合わせにつきましては、LPI-Japan事務局ではお応えできませんのでご了解ください。
© EDUCO All Rights Reserved.