今回は、Silverの「開発/SQL - SQL コマンド(SELECT 文)」からの出題です。
HAVING
※この例題は実際のOSS-DB技術者認定試験とは異なります。
例題公開日:2021年5月6日
SELECT文では、指定した条件に合致するデータを探すだけでなく、見つかったデータを分類して集計することができます。分類では、月ごと、担当者ごと、売り上げ先ごと、品名ごとなどさまざまな軸があるでしょうが、分類の鍵となる列名(例題の場合はsales_person)をGROUP BYで指定します。
例題ではさらに売上金額の合計について条件がついています。SELECT文の条件式というとまずWHERE句を思いつきますが、もう一つHAVING句というものがあり、これらの違いと使い分けは重要です。SELECTを実行するとき、まずテーブル内の各行についてWHEREに指定した条件に合致するかどうかを調べ、合致する行をすべて取得します。次にGROUP BYで指定した列(あるいは式)に基づいて取得したデータを分類、集計します。最後に、集計された各行についてHAVINGに指定した条件に合致するかどうかを調べ、合致する行だけを出力します。売上金額の合計は各行のデータを調べてもわからず、データを集計して初めてわかる値ですから、この条件はHAVINGに指定しなければならないことがわかりますね。
従って正解は、[x]=A, [y]=B です。
例題では集計結果についての条件しかつけていませんでしたが、例えば、4月中の売上金額の合計が100000より大きい、といった条件であれば、sum(amount)についてのHAVING句の条件式に加え、sales_dateを4月に限定する条件式をWHERE句に指定します。
今回の解説について、理解できないポイントがあればどんどん質問をお寄せ下さい。
採用になった方にはLPI-Japanオリジナルの記念品を贈呈します。
※試験問題に関わるお問い合わせにつきましては、LPI-Japan事務局ではお応えできませんのでご了解ください。
© EDUCO All Rights Reserved.