PREPARATION
受験対策

Silverの例題解説
「S3.3 トランザクションの概念(トランザクションの構文)」

今回は、Silverの「S3 開発/SQL - S3.3 トランザクションの概念(トランザクションの構文)」からの出題です。

例題

3.122

以下の一連のSQLを実行した。最後のSELECT文が返す値は何か。
create table test(id integer);
begin;
insert into test(id) values(1);
commit;
begin;
insert into test(id) values(2);
savepoint x;
insert into test(id) values(3);
rollback to x;
insert into test(id) values(4);
commit;
begin;
insert into test(id) values(5);
savepoint x;
insert into test(id) values(6);
rollback;
commit;
select sum(id) from test;

※この例題は実際のOSS-DB技術者認定試験とは異なります。
例題公開日:2020年12月23日

解答と解説

1つのトランザクションはBEGIN(またはSTART TRANSACTION)で始まり、COMMITまたはROLLBACKで終了します。COMMITを実行すればトランザクション内の更新がすべてデータベースに書き込まれますが、ROLLBACKを実行するとトランザクション内の更新がすべて取り消されてトランザクション開始前の状態に戻ります。

トランザクションにはSAVEPOINTという一時保存のような機能があります。セーブポイント名としてラベルをつけておき、ロールバック時にそのラベルを指定すると、SAVEPOINTを実行した時点の状態にまで戻ることができます。ただし、あくまでも一時保存の状態なので、その後でCOMMITを実行しなければデータベースには書き込まれず、ROLLBACKすれば元に戻ります。
例題の一連のSQLですが、全部で3つのトランザクションを実行しています。

最初のトランザクションはidが1の行を挿入してCOMMITしています。

2つ目のトランザクションは、idが2の行を挿入してSAVEPOINTを発行、idが3の行を挿入した後、SAVEPOINTのところまでROLLBACKしているので、3の行の挿入は取り消されます。その後でidが4の行を挿入してCOMMITしているので、結局2と4の行が挿入されます。

3つ目のトランザクションはidが5の行を挿入してSAVEPOINTを発行、idが6の行を挿入した後、ROLLBACKしていますが、ここではセーブポイント名を指定していないので、トランザクション全体が取り消されて終了します。つまり5の行も6の行も挿入されません。

ROLLBACKの後でCOMMITを発行していますが、ここはトランザクションの外側なので何も起きません。エラーにはなりませんが、警告メッセージが発行されます。
最後のSELECT文はid列の値を合計したものを求めています。上記で見たとおり、idが1、2、4の行が挿入されていますから、sum(id)は7となります。

したがって正解は7です。

今回の解説について、理解できないポイントがあればどんどん質問をお寄せ下さい。
採用になった方にはLPI-Japanオリジナルの記念品を贈呈します。

※試験問題に関わるお問い合わせにつきましては、LPI-Japan事務局ではお応えできませんのでご了解ください。

企業の基幹システムや業務システム、AIなどの
新領域での「PostgreSQL」の採用が拡大している中、
昇格・昇給・就職・転職に必ず役立つ認定です

OSS-DBの受験対策について

受験の学習をサポートする情報や対策に役立つ情報をご紹介

サンプル問題/例題解説

例題 のアーカイブを試験ごとにまとめています。OSS-DB技術者認定試験の学習にお役立てください

学習教材・教育機関のご紹介

OSS-DB認定教材や教育機関について詳しくご説明いたします。

無料技術解説セミナー

受験準備をされていらっしゃる方々を対象に、無料技術解説セミナーの日程をお知らせしています。

OSS-DB道場

受験準備をされていらっしゃる方々を対象に、無料技術解説セミナーの日程をお知らせしています。