今回は、Silverの「S3 開発/SQL - S3.2 組み込み関数(文字列演算子・述語)」からの出題です。
文字列を結合するには + を使うことができる。例えば 'abc' + 'xyz' は 'abcxyz' となる。
※この例題は実際のOSS-DB技術者認定試験とは異なります。
例題公開日:2020年11月25日
文字列の処理はRDBMSで最も重要な機能の一つなので、しっかりと理解しておきましょう。
文字列を結合するのに使用する標準SQLの演算子は、縦棒を2つ続けた || で、PostgreSQL もこれに従っています。多くのプログラミング言語で文字列の連結に + を使いますが、SQLでは算術演算の意味になってしまうため、文字列の連結には使えません。
文字列の部分一致は、substring 関数などで部分文字列を取り出して、= 演算子で比較することもできますが、OSのシェルで ? や * のワイルドカードを使ってファイル名をマッチさせるのと同様な手法も使えます。注意すべきは、SQLのLIKEを使うとき、任意の1文字とマッチするワイルドカードは _、任意の文字列とマッチするのは % であることです。
なお、LIKE でも = でも、文字列の比較では大文字と小文字を区別するので、'ABC' と 'abc' はマッチしません。区別したくない場合、ILIKE というPostgreSQLの拡張機能を使うか、あるいは upper や lower の関数を使って大文字あるいは小文字に変換してから比較します。
LIKE ではワイルドカードしか使えませんが、更に柔軟な文字列マッチングを可能にするため、PostgreSQLではSIMILAR TOという比較を提供しています。これは、| による二者択一、カッコを使ったグループ化、*, +, ?, {} を使った直前の項目の繰り返し回数の指定などPOSIX正規表現の機能を取り込んだものですが、ワイルドカードについては標準SQLと同じ _ と % を使用します。なお、POSIX正規表現では、任意の1文字は .(ピリオド)、任意の文字列は .*(ピリオドとアスタリスク)を使います。
したがって正解はA、D、Eです。
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